20代、30代の若い頃は、なかなか物を捨てられない人でした。
旅行に行った先でもらった資料や観光情報のパンフレット、
美術館巡りを楽しんでた時期に自然とたまっていった入場チケットの半券、
洋服を買った時に付いていた店のカード、
美味しい食事を楽しめたレストランのカード、
映画を観終わった後に残ったチケット、
数え上げたらキリがありません。
40代の今、振り返って思うに、若い頃の私は、人生経験が浅く、
まだ経験してないことが多く、ものをそれほど手にしてなかったのだと思います。
だから、チャレンジ精神旺盛で、貪欲にいろいろな経験をすることを楽しんでいました。
また新しい事や物に敏感で、それを求めていました。
行った先で、初めてのものに出会い、初めてのものを見て、聞いて、食べて・・
という、たくさんのことを吸収する年代だったのだと思います。
そうやって、多くのことを吸収した20代、30代でしたが、
同時にたくさんのものが手元に残りました。
家の中が物でいっぱいになってきて、新しいものを入れる場所がなくなりつつある、
40代半ばになった今、やっと心境の変化で断舎離する決心がつきました。
20代と30代の自分は、心と身体の感覚があまり変わらなくて、
同じものを持っていても違和感がありませんでした。
でも、40代になり、自分の心身や身体が大きく変化し、
それまで持っていたものをすべて捨てて、40代の新しい自分が必要とするもので、
心を満たしたくなったのです。
まず最初にやったことは、洋服の見直しです。
タンスにしまってある数年袖を通してない服を、改めて、一通り着てみました。
そのうえで、まだ年齢的に着られるものは残し、
もう自分に合わないものは、思い切って古着屋に出しました。
次に本の見直しです。
読んで満足したけど、手元に残しておきたいものは残し、
手放してもいいものは古本屋へ持って行ったり、図書館に寄付しました。
人から頂いた旅行土産も見直しました。
せっかく頂いたのに捨てては申し訳ない・・と、長年捨てられずにいました。
そのため、そういった自分好みでない土産物が、収納スペースを占領していました。
でも、ただしまっておくだけでは、生かされません。
それに好きでないものより、自分の好きな物で収納も心も満たしたい・・、
そう思い、頂いた相手の気持ちに感謝だけして、思いっ切って処分することにしました。
長年愛用して、傷んで充分活躍したバックや靴とも、さよならしました。
捨ててしまうことに罪悪感も感じますが、着なくなった服でも素敵な模様の生地はとっておき、
これからミシンで新たなものに生まれ変えて、リサイクルしようと思っています。
物を捨てることで、心がさっぱりとして、30代までの自分を手放し、
新たな自分らしい自分になっていく気がします。
収納スペースにも余裕ができ、一石二鳥です。