私が断捨離に取り組み始めたきっかけは、仕事や人間関係の悩みが重なったことでした。
もともと考えすぎる性格のため、いくつか悩みが重なってしまうと、
何も手がつけられないほど落ち込んでしまいます。
しかし、いつまでも沈んでいるわけにはいかないと、
図書館で何冊かの自己啓発本を借りて読んでみました。
すると、どの本でも「部屋が散らかっていると気分が落ち込みやすい」と書かれていました。
始めは半信半疑でしたが、たしかにその頃の私は片づけをまったくせず、
部屋は散らかり放題でした。
そこで、ものは試しにと断捨離をスタートさせたのです。
私の部屋には小さめのウォークインクローゼットが備え付けてあり、
普通の人ならほとんどの洋服をそこに収納できたでしょう。
しかし、私は学生の頃から洋服を集めるのが好きで、
部屋には大量のブラウスやスカートがありました。
並のクローゼットには収まりきらないほどあったため、
急遽、部屋の中にポール付きの洋服掛けを用意したほどです。
私の断捨離は、たくさんの洋服をどう処分するかがポイントでした。
まず、洋服は一着ずつ毛玉やほつれが無いかチェックします。
状態が悪くなっているものは、思い切って捨てることにしました。
これを断捨離の第一段階とします。
第二段階では、一年間着なかった服を選別し、段ボールに詰めます。
すぐに捨てるのが忍びなかったため、私はいったん段ボールに詰め込み、
しばらくしてからゴミとして処分しました。
最終段階となる第三段階で、着回しできる服とできない服に分けます。
着回しできない派手な服は、よほど気に入っているものを除いて、すべて処分しました。
こうして、部屋の大部分を占めていた洋服たちの断捨離に成功した私は、
次に本や手紙の片付けに取り掛かりました。
どちらもかさばる上、捨てるには抵抗があるものです。
そこで、本は電子書籍に切り替えることにしました。
データとして読むことができれば、わざわざ紙媒体を部屋に置いておく理由はありません。
手紙はスマートフォンで写真に撮り、こちらもデータ化してしまいます。
これにより、本棚やラックがかなりすっきりしました。
断捨離に取り組んでみて、今までより頭の中がシンプルになったような気がします。
一日のほとんどを過ごす部屋がきれいに片付いていると、
だんだん思考もスマートになってきました。
悩み事は「どう解決するか」という一点にのみ注目し、
他の雑事は気にしない、以前より前向きな性格になったと思います。
断捨離中「これは自分にとって本当に必要か」と自問自答する機会が多かったため、
そのおかげで本当の自分の性格に気づけたのだと考えています。