私が今年の始め、断捨離したものは【好きだった人への気持ち】という心の断捨離です。
まずは断捨離に至るまでのお話をします。
マスコミ系の制作の仕事をしています。
2年前、行政番組の担当をしていて、同じ制作チームだった人を好きになりました。
その人は前職が営業ということで、とても気が利いて優しく、
初めてなのに制作の仕事も上手く出来るという人でしたので、
普段同業者を好きになることが無い私でも、とても惹かれました。
チームの仲間として普段は接しているので、仕事に影響しないように、
自分の気持ちは伝えず日々を過ごし、業務をこなす毎日でした。
しかし、ある日彼の左手薬指に指輪がはめられていて、とても落ち込みました。
それでも諦めきれず…とはいえ、仕事に影響したくないので
自分の気持ちは伝えられずという状態が続き、結局「良い仲間」で分かれ終わりました。
これだけ好きの気持ちが強すぎたので、彼への気持ちが中々消えずに執着してしまい、
別の人に告白されても、どこか相手を彼と比べてしまい断るということがありました。
そこまでズルズルした状態から一転して、思い切って断捨離したのはとあるきっかけでした。
今年、買い物をしている途中で彼を見かけたからです。
しかも意外な形で…でした。
地元のショッピングモールに出掛けていて、ふと見かけたお店の中で、
彼が店員として接客をしていました。
その姿は、やつれて(痩せこけて?)目もうつろな感じで、
最後に会った時とは似ても似つかない感じなのです。
後で知り合いに聞いてみると、マスコミの仕事に挫折して(しかも、かなり些細なこと)職を転々とし、
付き合っていた彼女とも結婚を迫られているのに決断せず、
ズルズルと同棲をしている…ということでした。
そこで気持ちが少しずつ冷めました。
私と最後に会った時、「絶対にこの仕事を続けたい!」と言っていたのに、
ちょっとしたことで諦めて、人間関係も曖昧な感じで…。
こんな奴を2年も好きだったのかと、自分に呆れました。
「このままではいけない!気持ちの整理をしよう!」そう思い、
年始から断捨離を実行しました。
まず、手始めに壁に貼っていたイラストを剥がしました。
「イラスト!?」とお思いでしょうが、彼はとても絵が上手い人だったので、
よく仕事の合間にイラストを書いてもらっていました。
完成したイラストを携帯カメラで撮って保存していましたが、
特に書いてもらって気にいったものは直接貰って、部屋の壁に貼っていました
(ちなみに、剥がしたあとはネットで見つけた開運の画像を印刷して貼りました)。
次に携帯の中に残っている、イラストの写真を一気に消去しました。
他にも、一緒に担当していた番組で使っていた資料や原稿のデータ…
とにかく、彼に関わるもの全てをゴミ袋に入れたり消去しました。
すると、これまで「消したくない・まだ好き・もったいない」と思っていた時よりも気持ちが軽くすっきりしました。
残っていた気持ちも、モノと共に捨てることが出来たのです。
この効果なのでしょうか。仕事面でも変化がありました。
こういった業種は春と秋に大きな変化がありますが、
春の変化に向けて新しい仕事を始めることが決まりました。
突然の出来事に私自身が驚き喜びました。
ただ物を捨てるとは違って、心の断捨離=気持ちの整理整頓はとても難しいと思います。
今すぐに無理して出来なくても大丈夫だと思います。
私もそうでしたが、人の気持ちは簡単に変わらないので…。
ですが、時間が経てば(しかも会っていなかったら)気持ちは薄くなっていくし、
何より断捨離をするときは、断捨離をすべきときに何かキッカケがやってくるものだと私は思っています。
また、いざ捨てるときは「無心で捨てる」を心掛けるべきです。
一つ一つ見てしまうと、「やっぱり…」と、最後まで悩んでしまいがちです。
ここは「捨てる!」と決断した気持ちを尊重して、捨ててしまいましょう。
「捨てたら、良いことがある!」と考えるのもいいかもしれません。私がそうでした。
これから心の断捨離をする人は大変だとは思いますが、この話を見て何かキッカケになったら幸いです。