断捨離はラクにしてくれる

鴨長明という名前を聞いたことがあるでしょうか。

国語の授業で習う『方丈記』を書いた平安時代から鎌倉時代末期を生きた人です。

 

京都の下賀茂神社境内内にある河合神社には鴨長明が自分で設計し、

晩年を過ごした方丈庵という建物があります。

方丈庵は今でいう所のワンルーム。

 

鴨長明は神官の家に生まれながら主に宮仕えで生計を立て各地を転々。

その結果携帯用の小屋、方丈庵を作りました。

軽い素材で作り、組み立て容易、身軽さを追求した方丈庵は広さ一丈(3.03m)。

当時の車が二両あれば引越しでき、組み立ても大工さんが2・3人もいればできてしまうという簡素な住まいです。

 

小屋の中は半分が住空間、あとの半分は修行空間と

得意だった歌・管弦のための空間という風に分けました。

独り身だったからできたこととはいえ、断捨離の究極の姿とも言えます。

 

旅行に行く時、最初はスーツケースにたくさんのものを詰めて出かけます。

「あれもこれもないと困るかも」と思うのですが、

たいていのものは旅先で手に入ったり、必要なかったり。

旅に出る回数を重ねるにしたがって、だんだん荷物が減ってきます。

荷物をたくさん持って歩くと動きにくいことに気付くのです。

 

旅から帰ってから自分の部屋にあるものを見て、

「こんなのあったんだ?」と思ったことが何度あったか分りません。

そのうち「今まで困らなかったということはもしかして、これいらない?」

と気付きます。

そうやって色々なモノの所有を検討していくにつれ、

楽になったことがいくつかあります。

 

掃除が楽になったこと、

モノを探すのにかかる時間が減ったこと、

モノの二重買いが無くなったこと、

賞味期限が切れた食材を発掘しなくなったこと。

 

どれも色んな断捨離本などで言われていることですが、本当です。

モノが少ないと掃除の前後にモノを動かさずに済むし、埃もたまりません。

掃除の回数が減っても結構平気になりました。

 

モノを探す時間が削減されたことは、本当に助かります。

我が家が狭いということもありますが、自分や家族が探し物をしていても

家探しがすぐに終わります。

そしてすぐに「あった」「なかった」と言えます。

「あるはず」「ないよ!」というやり取りが続かず、

ケンカのネタが減ったのはよいことです。

 

モノの二重買いに関しては、家族それぞれが買ってきたものが

色んな所に散らばっていた時代は、

「家にあるのに」と主張する根拠がすぐ見当たらず説得力に欠けました。

今はストックの引き出し見せたら納得です。

 

缶詰程度の賞味期限切れはなんともありませんが、

生鮮食品が棚の奥や冷凍庫から出てきた時の精神的苦痛は多くの方が経験なさっていることと思います。

 

断捨離は苦痛と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

モノが少なくなると精神的に楽になることが多いです。

どんなにお気に入りでもあの世まで持っていくわけにはいかないし、

地震や火災があった時モノのせいでけがしたり命を落としたりしたら本末転倒のような気がします。

いざという時に備えて優先順位を考えるという意味で、断捨離はよい行いだと思います。

 

モノへの執着は精神的な執着につながっていることが多いので、

自分で自分の考えていることに気付く機会にもなります。

断捨離という言葉に抵抗がある方は、できれば一週間くらい家を離れてみるといいかもしれませんね。

鴨長明の方丈庵ほど突き詰めなくても、

自分に必要なものだけに集中する生活というのは素敵なようにも思います。



断捨離 関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

コメント

お名前 *

ウェブサイトURL